2017年06月07日

中指立てて…

中指立てて…


 私は自分が大切にしていること以外は、あまり生徒を叱ることはありません。強烈にコントラストを付けたいのです。
大切にしていることとは、ただ一つ。
人(自分も含む)を敬い、大切にするということです。
伝えたいことを届かせるための一つの方法として、いつもより強い口調で真剣な顔をして、子どもたちに伝えます。子どもたちには「逆に怖い」と言われています。コントラスト作戦、成功です。

 小学校勤務時もあったのですが、教室でも時々います。中指を立てて見せてくる子。
どういう経緯でその子の元に届いたのか分からないので、まずは尋ねます。高校生のお兄さんから…なるほど。Youtubeで…はいはい。意味知っとる?…いや、知らん…よし。
…ということで、レッスンは全てそこで止めて、お話タイムの始まり始まり〜。
 日本人にとっては、想像するのが難しい。実際Nami先生にも本当に分かっているかは、分かりませんが…そこも正直に話して、これは英語圏の人からしたら、とても嫌なこと。何気なくしてしまったことで誤解を受けて、あなたたち自身が傷付く可能性もあるのよ。

 今日それを先生にして見せてくれた子には感謝だよ。今ここでしてくれたんだから。ここで一緒に学べるチャンスがもらえたんだから。
圧力をかけて上から話さない。飽くまでも、同じ目線で話す。だから子どもたちから、どんどん疑問が湧いて来る。そうそう、ここでスッキリしておこう。言われっぱなしでは、ストンと心に落ちないでしょう。
『じゃ、これは?』(Good の手を上下逆に向ける) 「それは、ブーイングの時にするから、自分の意思表示の一つだよ。でも使う時と場合と表情によっては、嫌な印象を与えるね。絶対してはいけないジェスチャーではないよ。」

『じゃあ、もしこれ(中指を立てる)を英語キャンプでアメリカの人にしたら?』
…とっさの質問。想像してみた。私の想像を越える、嫌悪感を与えるジェスチャーってどんな感じなの〜?どう伝えたら、伝わるの?
『多分ね…みんなを喜ばせようと、アメリカの良い所をいっぱい伝えようと、たくさん勉強したり準備したりして来たお兄さんやお姉さんたちの顔に、ツバを吐きかけるのと同じようなことだと思う。』

シーン。。。
『そりゃ、酷いね』
 しばらく静まり返り、子どもたちもなんとなく苦い顔になった。
分かってくれたかな?
英語を習って自分の世界を広げようとしている子どもたちだからこそ、知っておいて欲しい。
不用意に人を傷つけない様に。。。

 必死にひねり出した例え…正直ちょっぴり不安だった。
私、ちゃんと伝えられた?
帰って、アメリカ人の友人にLINEで状況説明。
すると…“Good job, Nami!!"
友人はそれがいけないことである、というのが当たり前過ぎて、説明の仕方が分からない、と言っていた。
アメリカ人にとっても日本人にとっても説明は難しい、でも絶対伝えておきたい…

「それを知ってるあなたたちが、今度はお友達に教えてあげて。」
そう言うと、みんな真剣なまなざしで頷いた。


同じカテゴリー(Nami先生の英語コラム)の記事画像
ザ・ハニラミレッスン
オンラインフィナーレ月間
英語はツール。マインドを整えよ。
みんなの居場所
2020年の英語の使い方 〜 こんにちは。Do you speak English? 〜
なんでも教材
同じカテゴリー(Nami先生の英語コラム)の記事
 宿題について (2021-03-02 09:52)
 2021年度生徒募集中 (2021-02-20 15:14)
 「会話の時間がもったいない」 (2021-02-01 10:16)
 ザ・ハニラミレッスン (2020-07-07 15:11)
 私が大事にしていること (2020-06-27 15:45)
 オンラインフィナーレ月間 (2020-06-18 13:28)