2020年07月23日

I'm not the only one.

 私自身、英語が話せるので我が子にも、と思って良い環境を探してみたけれど、見つからなかった。

 それが私が10年前に英語教室を開いたきっかけだった。
我が子の為に。
母の気持ちそのものな教室なので、アットホームで子ども一人一人の心に寄り添う環境。
当初我が子だけだった教室も、今ではその十数倍の大きさに成長した。

 私は変わらず毎日子どもたちが抱えてくるいろいろな想いに寄り添い、その気持ちを人に伝える術としての「ことば」を教えている。
「どうすれば理解してくれるか」「どうしたら使えるか」よりも「どうしたらもっと知りたくなるか」「使いたくなるシチュエーションは」学習者目線で考えることを常にしているので、子どもたちは「英語の勉強をする」というより「知る楽しさ、発する楽しさを味わう」つもりで教室に来ている様だ。

 教室が大きくなり、私は10コ年を重ねた。そこで、今まで一人で回してきたいろいろなことを人と分担する、というチャレンジをすることにした。
スタッフ志望の方が見えて、私に尋ねた。
「なぜ、他の講師にレッスンを任せたいのですか」

 想いが溢れすぎて、すぐに答えられなかった。軽くお詫びを伝えて持ち帰った。
 人との会話は自分の中を探るのにとても有効だと思う。
自分の中にむくむくと湧いて出てきた「レッスンは自分がお願いしたい人に任せる」という望みにどんな理由があるのか、よく考えてみたらあまりクリアになっていなかった。

 それが、今朝何気ない瞬間に、ふと降りてきた。

 私はワクワクしたいんだ。

 子どもたちと毎日会って、その子どもたちのその日のコンディション、表情に合ったレッスンを組み立てながら進む50分。
楽しくてたまらないのに、だんだんと人が増えて、我が子同様可愛い子どもたちが私が両手を広げてもおさまらないくらいたくさんになって。
私は日々のレッスンに追いかけられる様になった。

 いつも自問する。「ここでやめる?」
そうして幾つか、もう十分育った子どもたちのクラスを卒業させる。
でもまだまだ私を、否、この場所を必要としている子どもたちがたくさんいる。途中で放り出すわけにはいかない。

 私がしたかったことは、我が子や我が子同様に愛する子どもたちに「英語」を通して希望を感じるきっかけを与えることだった。その為には私が常にワクワクしていなければ、というのは私の美学。
ワクワクは連鎖する。
今はまだ大丈夫。でもふと思う。自分の体力、キャパシティーをちゃんと理解しておかないと、私は出来る以上を抱え込んでワクワクできなくなってしまう。

 そのワクワクを維持するために、お手伝いしてくださる人が必要なんです。

 それが答え。

 あ、もう一つ。
私はオンリーワンにはなりたくないのです。私自身はオンリーワンでもなんでもなく、私の想いがオンリーワン。
だから、その想いをワンではなく、2に3にしていくのが私の務め。
この「子どもたちに希望を届ける教育」の考え方や方法をたくさんの人とわけあって、いろいろな場所で広げてもらえれば、それが一番幸せ。

 そういう訳で、私は英語教室を経営してみたり、生涯学習センターで大人の方に英語を教えてみたり、親子のための英語サークルを開いたり、Youtubeで英語のレッスンをしてみたり、小学校英語の研究会を立ち上げてみたりしている訳です。

 このワクワクを維持しながら、仲間たちとこれからも歩んで行きたい。
教育が多様化し過ぎて、また自分が学んできた過程に対しての違和感もあって自分の軸がブレそうになる時、私が流されないのは我が子や生徒たちが希望いっぱいに成長していく姿があるから。

 再度言います。私はオンリーワンではなく、教師は踏み台だと思っています。
名前も顔も忘れてもらって構わないから、私を思いっきり踏んで飛んで行って欲しい。
 それだけのためにワクワクし続ける、ただの踏み台なんです。


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