2019年04月16日

私は頭が悪いから

 


 子どもたちから聞く自分の評価で一番多いのは、この言葉です。
「私は頭が悪いから」
子どもは生まれつき自分のことを「頭が悪い」と認識しているのでしょうか。
それとも、誰かが彼らに「君は頭が悪い」と思い込ませたのでしょうか。

 もちろん答えは後者です。そんな漠然とした解釈が自然発生的に出てくる訳が無いからです。誰が、どんな方法でそれを植えつけたのかは分かりませんが、どこかの段階で子どもたちは「自分は頭が悪い」という最初の自己否定の言葉に出合うのです。

 ある生徒が教室の帰り際、聞き慣れたこの言葉を言っていたので、「なぜそう思うの」と聞くと「お母さんがそう言った」と。
「先生はそう思わないけど。○○は頭がいいと思うよ。だっていつも先生が気づかない様なことに気づくじゃない。先生すごいって思うわ。」と言うと、その子の目がキラリと光った。
「もう一回言って」と言わんばかりに「え、今何ていったの。」
もう一度同じ言葉を繰り返す。その子の顔が輝き出す。
「へぇー、私、頭がいいのかな」
その顔を見ながら涙がこぼれそうになるのを隠しながら「そう、頭いいの」と更に繰り返す。
 そのキラキラした顔のまま「先生、See you!!」とスキップしながら帰っていく後ろ姿を見送りながら、その曖昧な言葉がこの小さな子どもたちの中で大きく膨らんで、子どもたちが伸びるのを邪魔していることを悲しく思った。

 言葉一つで人はどこまでも飛んでいける。言葉一つで人はどこまでも深く落ち込むことがある。

 言葉を教える立場として、改めて言葉の持つ力の大きさを感じた。
そして、子どもだけでなく多くの方に言葉のプラスの力をもっと伝えたいと思った。


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