2017年06月30日
自分から動く力、頼る力
教室の暗唱発表会も近付き、この一ヶ月でかなり子どもたちは頑張っています。それと同時にそれぞれのご家庭にも少し負荷をかけさせていただいています。いつもお忙しい中、お子さんの暗唱のチェックやサインに感謝です。私自身、末っ子が生徒の中にいますが、暗唱のチェックを親子共ずっと忘れていて前日に慌てて…ということもありますので、皆さんのご苦労お察しします。
そして、残念な事にかなり子どもたちの間で差が開いてしまうのも、この時期の特徴です。日頃私が出している英語の宿題をする習慣がついていない子でも、なんとなく授業にはついていける…そんな感覚を持っている様ですが、毎日英語を耳にしてくる子と、週に数回聴いてくる子、そして全く週に一度のレッスンのみの生徒は私の目から見て明らかに差があるのです。それに本人が気付くのは、中学生になってから。いざ英検を受ける時。慌てて今までなかった習慣を取り入れようとしても、だいぶ時間も精神力も必要…そんなケースを見てきました。
暗唱はその点で言うと、覚える、読む、表現する…これを本人の努力次第で達成することが出来る、良い機会です。毎週クラスの中で発表してもらうのですが、練習不足で上手く言えず、涙がポロリ…という子もいます。私が叱責する、友達が笑う、そんな状況は全くない状態で、子どもが涙をこぼすというのは、とても意味があることだと思います。そういった子の翌週の変化は劇的です。一生懸命上手になりたくて、自分で必死に練習してくるのです。
時々「お母さんが見てくれんかった」という子もいれば、自分でサインを書いてきている子もいます。(すぐわかります)私はそれに関しては何も言いません。その場で「出来ていない自分の姿」を一番感じるのは子ども自身だからです。ただ、アドバイスをします。「お母さんを待つだけじゃなくて、忙しそうにしていたら何かをしてる間でも『ちょっと聴いててね』って自分から行くことも出来るかも知れないね。お母さんたちは忙しいから、待ってるだけじゃ難しいかもよ。他の家族に頼ることも出来るかもね。」
私はこの経験を通して、子どもたちに本当の意味で誰かに言われるから、怒られるから、ではなく自発的に自分のために努力をすることを学んで欲しいと思っています。
それと同時に、誰かに委ねてばかりではなく、自分のことを自分から伝える姿勢も身につけて欲しいと思っています。「お母さんが忙しそうにしてたから、言えなかった」そう言って本当に大切な相談や、おうちの方に聴いて欲しい事を言い出せない子どもの事件を多く見ます。おうちの方のことを思い遣る心も大切ですが、自分が甘えられる一番近い存在として、まずおうちの方に自分から「して欲しい事を言って頼る」力も備えたいのです。それは生きる力として、今後もっと必要になってくるでしょう。
いよいよ暗唱発表会の7月。
今年の発表会後のお楽しみは、キャリア教育です。おうちの方々にご協力いただいて、皆さんの身の回りのいろいろなお仕事を覗いてみましょう。
ラストスパート、頑張ろうね!