2017年04月28日

学ぶこと=気付くこと

 
学ぶこと=気付くこと


 タイトルの通り、学ぶことの第一歩は「気付くこと」です。教わることではありません。逆に言うと、指導者は「知識を伝えるのが仕事」と思われている方も多いですが、本当は「気付くきっかけを与えてくれる人」であるべきだと、私は考えます。
教えるのは簡単です。知識を伝えるだけ…はもっと簡単。でも残念ながら、知識を伝えるだけの先生は今後消えていく職業だと言われています。タブレットやコンピューターなど人工知能が簡単に取って代わる事が出来るからです。
 では、今後残っていく指導者はどんな人か、気付きのチャンスを与え、生徒を考えさせることが出来る指導者です。生徒の持つ良さを引き出すことが出来る指導者です。さすがにそれは熟練の技。そして何よりハートがないと務まりません。人工知能には出来ないことです。

 さて、「気付くこと」ですが、とても簡単そうに見えて、実はこれが出来ない人も多いのです。例えば、英語を習得したいと思ったAさんとBさんがいるとします。Aさんは人の話をよく聴いて、こういう状況の時にはこういう言い回しをするんだな、と気付いて自分の中に取り入れ、使ってみます。Bさんは人の話を聴きながらも、わかる言葉だけ聴いて、後はよく分からないな…と諦めてしまいます。この場合、Aさんの英語力はグンと伸びますがBさんはあまり伸びません。
 
 私は普段、子どもたちの英語や発音を「間違っている」と言いません。もう一度さりげなく相づちの様に繰り返して聴かせます。私の「火曜日には何をしますか」という質問に子どもが "I ... soccer." と言えば、その気持ちを汲み取りながら私は「へぇ〜そうなの〜」という相づちを"Oh, you play soccer..."と返します。そんな会話を繰り返す中で、子どもたちがハッとします。「あ、こういう時はplayを使うのか」そう気付いて子どもは伸びていくのです。発音や言い回しも、そうやって覚えていきます。
時には、間違って使っていた言葉にハッと気付き、恥ずかしい気持ちになったり後ろ向きな気持ちになってしまうことがあるかも知れません。でも、そう言うときは是非「気付いた自分ってすごい」ところに着目してください。気付いたということは、それを体験的に学べるチャンスです。ご自分を褒めてあげてください。

 私達に必要なのは、「知りたい」という気持ちと、聴く力。それを素直に取り入れる柔軟な心。
私も子どもの様な柔らかく素直な心で、学び、指導していきたいと思っています。


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