2018年05月26日

英語の旅に出発



 5月に教室の新年度が始まって、早くも一ヶ月が経とうとしています。
毎年のことですが、最初は英語を話したらビクッと身構えていた子どもたちが、この一ヶ月で英語を話してもしっかり耳を傾けようとし始めます。その変化は毎週目を見張るばかり。これだから英語教師は止められない、そう思います。

 今年から教室では、クラスルールをよりシンプルにしました。最初のレッスンでは、皆さんとその言葉と想いを共有します。
1. Listen to others.
言葉の教室っていうと「話す」方にばかり気持ちがいってしまって、プレッシャーを感じたり不安になったり。でもまずは「聴きます」先生の言う事だけじゃなくて、お友達が言う事も聴こうね。レッスンの中では、「What does she like? (○○ちゃんの好きな物はなんだった?)」と聴いてみたりしますが、みんなちゃんとお友だちが話した英語も理解して答える様になります。楽しみです。

2. Make mistakes.
あのね、よく「間違ってもいいんだよ〜」って言うよね。でもね、ここでは「mistakeしよう!いっぱい。」私がニュージーランドで暮らしていた時、間違いの中に学びがあった経験などを伝えます。発音は何度も間違って覚えました。言うか言わないか、迷ったら、言う!それがこの教室の文化です。

3. Let's have fun.
楽しい時間は、一人では作れない。どうしたら、みんな一緒に楽しめるでしょう。それを心に留めている人は豊かな人です。

 それから、宿題の事を話す時、コップの水の例えでお話をしました。
みんながそんなに日本語が上手なのは、おうちの方々、周りの方々が、みんなが産まれたばかりの頃からみんなのコップに日本語のシャワーをたくさんかけてくれたからよ。コップがいっぱいになったら、みんなから言葉があふれ出したの。
みんなの中の英語のコップは、どうかな。想像してみます。

 まだまだ少なそうだね。

 宿題は先生のためにするものではありません。先生のコップは、もういっぱいです。
みんなは、自分のコップをいっぱいにするために、どうしたらいいでしょう。
そう、おうちでもたくさん英語にふれてきてね。先生が出す宿題はただそれだけ。そのためにCDやDVD、Youtubeを使うのですが、一日に数分でいい。気分、体調、あるかも知れないから自分でその日に貯める水の量を決める

 この語りかけが、10年先の皆さんを作ります。ただ言われるままに宿題や課題をこなすだけの中学生、高校生にならないように。自分に必要な量や物を自分で選んで自分で進んで行く。そんな皆さんの先を見ながら、お話をしました。
 「あのね、『ぼく、算数が苦手。社会は0点。だから日本語も話せない』っていう人って、いないよね。英語も同じです。英語は言葉だからね。苦手だから話せない人なんて、本当はいないはずなの。使うか、使わないか。ただそれだけなんよ。

 ホワイトボードに描いたコップの絵を見ながら、子どもたちの顔がキラキラ輝き出します。

 さ、船出。一緒に英語を使って、自分探検の旅に出よう。  

2018年05月13日

バイリンガルコース



 私の教室では、「ことばを使うこと」に着目しています。
「英語」を教える…ことの前に、まず「やってみよう!」の気持ちになることが大切です。
励まし、何度も話すチャンスを作り、小さな成功体験をたくさん積んでいる間に、子どもたち自身が自発的に英語を使って話し始めます。

 その最初のパート、「励まし」はレッスンの中では常に心がけていること。そして、もっとやってみたい!と思った子どもたちには、ネイティヴの先生とのレッスンやキャンプ、ゲストをたくさん招いて英語だけでミッションクリア!のイベント、たくさんの人の前での暗唱発表…など、英語を使う機会、そして私以外の人ともたくさん触れる機会を作っています。

 その一つが、このバイリンガルコース
月に一度、ネイティヴの先生と一緒のレッスン。Nami先生は日本人だから日本語を分かってもらえる…という少しの安心感がありますが、そこから更に前に進んで日本語が通じない環境でのレッスン。
最初はモジモジ緊張気味の子どもたちですが、先生がどんどん英語の世界へ楽しく誘ってくれます。そしてあっという間にこんな風に、「言いたい!言いたい!」とジャンプしながら発表。英語が通じることが当たり前になった子どもたち、自信たっぷりになってウキウキしながら帰って行く後ろ姿を嬉しく見送ります。

 レッスン中、私は時々後ろで仕事をしたり、振り返りシートを配ったり、わざと席を外したり…いずれにしても一切言葉を発することなくただ眺めていました。でも誰も私に助けを求めてくることはなく、先生の英語をしっかり聴き取り、堂々と自然な英語で答える子どもたちに、私はただただ感心していました。
こうして客観的に子どもたちを見る事は新鮮で、また皆さんの良いところがたくさん見つかりました。
皆さんの日々の頑張りの結果ですが、なぜかNami先生まで褒められて、とっても嬉しかったです。

 私の伴走で、皆さんがより快適に走れているとしたら、それは本当に幸せなことです。
  

2018年05月04日

「子ども」という人と暮らす①



 英語教室は面白い場所です。
そもそも英語を「勉強」とか「知識」と捉える方が多いのですが、英語は「言葉」です。英語を話すからといってそれ自体には何の特別さもなく、何を語るのか、が重要なのです。勉強や知識は他の場所で身につけるものかな、と思います。それらを身につける時の手段が英語なのか日本語なのか中国語なのか韓国語なのか…英語はそういうレベルの物だと思います。

 なので、私は英語教室を「英語」という言葉を紹介し、それを使って何か自分を表現してみる場所、と位置付けています。この考え方がうまく伝わっているからか、私の教室はずっと素敵な方々によって支えられ続けています。皆さんからのニーズがあるから、私は先生でいられるのです。
 その多くの方が『英語だけじゃなく、先生と関わらせていたい』というお言葉をくださって、私はもっと自分が発信するべきだと自信を持つことが出来ました。

 子どもたちの中にあるものを引き出すこと、言葉を引き出すこと、そのプロとして生きて来た十数年間のことを少し皆さんにシェアしていきたい、そう思ってこのシリーズをゆっくり始めます。

 私自身も三人の子どもたちを育てていますが、私自身は我が子にも教室の子どもたちにも同じ感覚で接しています。その中で子どもたちがくれる答え、子どもたちに導かれることは日々私の中に貯まっていき、財産となりました。

 この時点で一つ言えることは、子どもたちは誰のものでもなく、子どもたち自身の人生を歩むために産まれて来た存在であるということ。それぞれが賜物を持っている存在であること。「子育てしなくちゃ」、と過剰に背負い込んでしまいがちな私達ですが、私達大人がすべきことは、実際「私達の元にやってきた『人類のちょっと後輩』が自分らしく歩める様にサポートすること」だと思うのです。

 それが「子どもと共に暮らすこと」です。