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2017年06月20日

諦める=受け入れる




 先日新聞記事に、ブータンの人たちが幸せなことの要因に「諦めること」が上手だから、と書いてあったのを見て、あることを思い出しました。

 我が子が小学生の高学年だった時、私は子どもが兄弟に対してキツい言葉を向ける事を気にしていました。今考えると大した事もないのですが、その時は迷路に迷い込んだ様な気分だったのを覚えています。この子は、こんな物の言い方を友達にもしているんだろうか、学校で嫌われているのではないだろうか…そう思うと尚更いろいろ言いたくなってしまって、ついつい小言が増えてしまう
職場の雑談の中である方にその話をしていると、その方がニコニコ笑って『その子はそういう子だから諦めなさい』と言われました。『あなたが今責めたり指導したところで、お子さんは変わらないよ。』と。なぜかその言葉を聞いた瞬間にスーッと気が楽になりました。そして、初めてその時に子どもを変えなきゃ、から守らなきゃ、と思いが変わりました。
この子はこんな性格だけど、でもいいところもたくさんある。これからキツい言葉で人に誤解されてしまうかも知れないけれど、この子が本当は優しいっていうことを私は知ってる。そう思うと、愛おしさが溢れて、私の子どもに向ける言葉が変わりました。

 どうでしょう。子どもの言葉もソフトになり、兄弟に向かう態度も劇的に変わりました。子どもが下の兄弟に向かって辛く当たるのは、私のその子に対する態度そのものだった、ということです。

 「諦める」というと、ネガティヴに聴こえるかもしれませんが、『こんな人になって欲しい』『こうあるべきではない』という親の理想や希望を子どもに押し付けることを「諦め」て、子どもそのものを「受け入れる」ことなんだと思います。
子どもは親の持ち物ではありません。『社会に出て行く間に面倒を見てもらう場所が、この子の場合はこの家だった』私はそういう感覚で子どもたちのことを考える様になりました。そう思うと、子どもへの接し方も少し変わってきます。
「私がこの子をなんとかして良い具合に仕上げてあげなくちゃ」というプレッシャーから「この子が社会に出た時に、自分で判断して行動出来る人になれるよう、サポートしなくちゃ」と、「一緒に見つける作業」に変わっていきました。

 「諦める」ことは「受け入れる」こと。
一旦受け入れたら、心が楽になります。そして今度は全く別の視点で見る事ができるでしょう。

そこからまた明るい方向へ、一歩が踏み出せるのです。  

Posted by Nami sensei at 10:09Nami先生の育児コラム