スポンサーサイト

上記の広告は2週間以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書くことで広告が消せます。  

Posted by スポンサー広告 at

2017年04月08日

子ども目線



 私が教育に興味を持ったのは、いつか分かりません。でも今もよく心の中に浮かぶ言葉は、母が読んでいた育児書の中にあったものが多いのです。
子どもの頃、なんとなく本棚から母が読んでいた本を出しては読んでみていました。私のお気に入りは『吉岡たすく先生』の本で、その中でも「子どもと出かける時には、黙ってついて来い、ではいけない」という言葉がずっと心に残っています。その当時はあまり意味が分かりませんでしたが、今その言葉を思い返してみると「子どもも1人の意志のある人として大切に扱う」というメッセージが見えてきます。

 私の尊敬する師匠、不登校対応のプロ、K先生の言葉『相手の中に入って、相手の目から見る』は、いつも私が心に留めている言葉です。相手の事を知ろうとした時、自分の目線だけで物事を見ていても、答えは出て来ない。それが、その相手の中に入って、相手の目から見ると…不思議と答えは簡単に見えてきます。
 
 それは、相手が大人であろうが、子どもであろうが…です。子どもの気持ちを知ろうとする時、私たち大人は、かなり自分の主観で見ていることがあります。「どうせ〜したかったんだろ?」「文句があるならハッキリ言え!」私達が通常問題視する子どもの言動には、必ず理由があります。でもその理由に近付けない限り、心で対話することは不可能です。
早期解決を目指して、ついつい焦ったり決めつけたりしてしまいがちですが、一度子どもの中に入ってその目から見てみたら…もっともっとシンプルで解決可能な答えが見えて来るでしょう。その子の中に入る時間と心の余裕が必要なのです。常にそうである必要はありません。ちょっと時間的に、気持ち的に余裕が出来た時に、このお話を思い出してやってみてください。
お子さんの中に入って、お子さんの目から物事を、自分を見てみませんか。
ハッとするような答えが、見えて来るかも知れません。  

2017年04月06日

スーパーポジティヴ宣言



 先日、生徒が『間違う』ことにとてもネガティヴな発言をしていたので、「『間違う』って素敵な事だよ。あのね、どっちかって言うと、成功よりも失敗から得る物の方が多いんだからさ、先生からしたら『間違った〜、よっしゃ〜!』ってくらいよ。」と話していたら、『先生って前向きですねー』と、感心されてしまいました。。。一体どちらが大人なんだ、という会話ですが。
 でも、自慢ではありませんが、私の失敗はものすごい数です。でもその分、挑戦もものすごい数だ、ということを付け加えなければいけませんね。私にとって、「挑戦する」イコール「成功する」ではないのです。そこが私の「挑戦」に対してハードルの低い部分だと思います。まず「やってみる」ことが目的なんです。そこからの景色を眺めてみたい。

 きっとこういう人を世間では「無鉄砲だ」と言い、私がしてきた数々の失敗を私が武勇伝の様に陽気に語っている時、「そんなことするからだ」と笑う人もいるでしょう。でも、間違いなく私はその人よりも経験値が高い。失敗から得る経験値は、失敗しなかった時よりもずっと高いと思うのです。学生の時に地元であった世界的体育大会での英語通訳ボランティア、英語にはまだまだ自信が無かったけど、1人でエイッと申し込みました。空港で数日間、来日した選手に今後の指示をする仕事でしたが、私の英語にみんなちょっぴり違和感のあるお顔…家に帰って調べてみると、私が和英辞典で調べて使っていた英語は本来伝えるべき意味とは微妙に的を外した言葉でした。本当に赤面体験でしたが、失敗に気付いた翌日も私は空港でボランティア。恥ずかしさを背負って行くしかない…よしっ、今度はちゃんと通じたぞ!

 海外滞在中はとにかく自分の知っている言葉で会話を進めなければいけない。こんな失敗、山ほどしました。もう最後は恥ずかしさも無くなって「え?どういう意味?あ、私間違って覚えてた〜あっはっは。教えてくれて、ありがとね」と、英語で笑顔で言える様になってました。そこで気付きます。『あ、これが一番必要な言葉だ!』って。

 私は、若い頃世界を旅していて、いろいろな人に出会いました。若くして天国に旅立ってしまった友人も多くいます。私自身、ずっと死を意識しているのです。暗い意味ではなくて…「死はすぐそこにある。でも私は取り敢えず今、生かされている。」という意味で。
朝起きて「あ、今日も目覚めた。やった。」そんな感覚。でも明日の私はベッドの中から動けないかも知れない。その可能性は0じゃない。
そう思うと、例えば自分が寝たきりになってしまった時、出来る事と言えば『空想や思い出の中で遊ぶこと』です。
私が今、「やってみたい」「そこからの景色を見てみたい」と思うのは、私なりの思い出作り。天国に旅立つ時に何も持ってはいけないけど、思い出す度に思わず笑顔になっちゃうような、そんな思い出をたくさん持っていきたい。そう思ってるんです。  

2017年04月04日

I'm proud of you.



 日本の子どもたちの中に、I'm proud of you.の感覚が分かる子どもがどのくらいいるでしょうか。
これは、日本語に訳せば『私はあなたを誇りに思う』ということなのですが、欧米の方はよく使う言葉です。

 私はニュージーランドに住んでいましたが、たった1年の間にどれだけたくさん褒められたことでしょう。I'm proud of you.はもちろん、You're so talented!!(才能にあふれてる!)Amazing.(素晴らしい)…などなど。それもお世辞じゃなくて、本気で言っていることが分かる、そんな表現でまっすぐにめいっぱい褒めてくれるのです。それは一緒に暮らした家族、親しい友人だけでなく、公園をウォーキングしていて会話を交わした方、バスの隣に乗り合わせた方…など、本当にたくさんの方々。自然と笑顔になってしまうくらい、励まされ勇気づけられたのを覚えています。

 日本に話を戻します。日本に住む私達は「言わなくても伝わっている」という安心感の中にいます。なので、敢えて言葉にして褒めない。確かに「この馬鹿息子!」なんて言いながらも頭を撫でて嬉しそうな顔をしているお父さん、その気持ちはきっと子どもにも届いていると思います。
でも最近気になるのは、「うちの子は本当にダメ」と真剣に思っているおうちの方が多いことです。

 日本は子どもの『自尊心(自己肯定感)』が著しく低いと言われています。子ども自身が自分の事を「好きではない」と答える子どもがとても多い、というアンケート結果も出ているのです。なぜでしょうか。

 もし、おうちの方々が、「幸せになって欲しい」という親心でお子さんに厳しい評価を与えていて、それがお子さんにとって「幸せになれない」大きな原因になっているとしたら…それ程悲しい事はありません。

 次回引き続き「自尊心」のお話をしたいと思います。

   

Posted by Nami sensei at 23:25Nami先生の英語コラム