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2017年04月21日

「0から始まる英会話」誕生秘話



 この春、隣町の生涯学習センターよりお話をいただいて月に2回、大人向けの英語講座「0から始める英会話」の1年講座を開講しました。この開講まで…にはいろいろとドラマや学びがあるのですが、少しお話しさせてください。

 数年前、小学校で外国語活動のお手伝いをしていた時、地域の方への公開授業がありました。いつもの様に授業を終え、教室を片付けていると年配の男性が二名、私に話しかけてくださいました。
『私たちも、英会話を習っているんだけどね、本当は今みたいな授業が受けたいんですよ。』
大人向けのレッスンはしていないのか…等聞かれましたが、私は大人の方を教えることは当時考えていませんでしたので、その方々に「応援してますね。頑張ってください!」とだけ伝えてそのお話は終わっていました。

 でも、ずっとそのことが心に引っ掛かっていました。ある時勇気を出して町の文化センターに企画を持って行きます。小学校で今行われている様なコミュニケーションに重点を置いた英会話講座を開いたら、どうだろうか、と。
結果は悲惨でした。まず「大人にはプライドがあるんだ、小学生と同じ事してどうするんだ」そして「外国人の先生じゃないと人が集まらない」と半ばお説教の様な対応。
 でも、自分の中に無かった言葉を幾つもいただいたので、納得した部分は感謝して自分の中に取り込んで終わり。それだけでも今回のチャレンジは良かった良かった。一歩前に進まなかったら、この企画も独りよがりで終わってしまっていたかも知れないのだから…と。いつかチャンスが来たら、貴重なご意見の数々もしっかり活かせるはず。

 そしてそれからまた数年後、ダメで元々で隣町の生涯学習センターに送っていた企画書がきっかけでお電話がありました。「私、外国人じゃないのに大丈夫なのかしら…」と不安もよぎりましたが、そこを逆手に取ることにしました。皆さんの大人のプライドを大切にしながら、そして日本人講師にしか出来ないアプローチを。この時、あの担当者の厳しい言葉が大変役立ちました。
ターゲットは私が小学校で大切にしていた「初めて英語に触れる人」にして、タイトルも「0から始める英会話」としました。
 
 定員は20名に設定。少人数ではなく、逆に大人数を希望した理由は…「そこに英語を話す文化を作りたかった」からです。
小学校の外国語活動はクラス3-40人の中に「英語を使って〜しよう!」という雰囲気を作り、みんな一緒に楽しむ中でチャレンジのハードルがグンと下がる。それを大人の皆さんとも一緒にしてみたかったのです。まず「日本語に無い口の動かし方」を楽しみながら学びます。そして一番大切な…「メンタル」に訴えかけるお話をします。話したい事がないと、楽しくない。きちんと伝わっているかどうか分からないと、不安。
一つ一つを笑顔で言い合える環境を作ります。

 初回の講座では、自分自身が英語を学ぶ中で失敗してしまったこと、そこから学んだ事…などをお話しながら、一緒に少し練習をしました。
『言葉は話せる、話せない、じゃないんです。話すか、話さないか、それだけなんです。』
クラスルールは3つだけ。
1.Listen to others. 聴く事
2.Make mistakes. 間違える事
3.Have fun. 楽しむ事


 そして、宿題は自分の好きな物を何でもたくさん書き出してくること。人に何と呼ばれたいか、ニックネームを考えてくる事。
「自分とじっくり向き合ってきてください」
今までは「自分のことなんて…」って言ってこられた方々も、敢えて自分に注目してみてください。とお伝えしました。日本の子どもたちが自尊感情が低いと言われているのは、大人である私達にも原因があるかも知れない。今、自分のことをもう一度知って「私はこんな人間です!」って笑顔で人に伝える。それが、これからの日本を明るくしていくかも知れませんよ…と、お伝えしました。次回、皆さんのことをたくさん伺うのが楽しみです。

 生涯学習センターの方々が私を信じて、応援してくださったお陰様で、この講座も定員を越えるご応募をいただき、キャンセル待ちの方がお待ちの状態です。短期講座の際の受講者の皆さんのアンケート、そしてずっと続けてリピーターでいてくださる方々…たくさんの方々に支えていただいた結果。感謝を原動力にしながら、一年間頑張ります。