2018年05月13日

バイリンガルコース



 私の教室では、「ことばを使うこと」に着目しています。
「英語」を教える…ことの前に、まず「やってみよう!」の気持ちになることが大切です。
励まし、何度も話すチャンスを作り、小さな成功体験をたくさん積んでいる間に、子どもたち自身が自発的に英語を使って話し始めます。

 その最初のパート、「励まし」はレッスンの中では常に心がけていること。そして、もっとやってみたい!と思った子どもたちには、ネイティヴの先生とのレッスンやキャンプ、ゲストをたくさん招いて英語だけでミッションクリア!のイベント、たくさんの人の前での暗唱発表…など、英語を使う機会、そして私以外の人ともたくさん触れる機会を作っています。

 その一つが、このバイリンガルコース
月に一度、ネイティヴの先生と一緒のレッスン。Nami先生は日本人だから日本語を分かってもらえる…という少しの安心感がありますが、そこから更に前に進んで日本語が通じない環境でのレッスン。
最初はモジモジ緊張気味の子どもたちですが、先生がどんどん英語の世界へ楽しく誘ってくれます。そしてあっという間にこんな風に、「言いたい!言いたい!」とジャンプしながら発表。英語が通じることが当たり前になった子どもたち、自信たっぷりになってウキウキしながら帰って行く後ろ姿を嬉しく見送ります。

 レッスン中、私は時々後ろで仕事をしたり、振り返りシートを配ったり、わざと席を外したり…いずれにしても一切言葉を発することなくただ眺めていました。でも誰も私に助けを求めてくることはなく、先生の英語をしっかり聴き取り、堂々と自然な英語で答える子どもたちに、私はただただ感心していました。
こうして客観的に子どもたちを見る事は新鮮で、また皆さんの良いところがたくさん見つかりました。
皆さんの日々の頑張りの結果ですが、なぜかNami先生まで褒められて、とっても嬉しかったです。

 私の伴走で、皆さんがより快適に走れているとしたら、それは本当に幸せなことです。
  

2018年05月04日

「子ども」という人と暮らす①



 英語教室は面白い場所です。
そもそも英語を「勉強」とか「知識」と捉える方が多いのですが、英語は「言葉」です。英語を話すからといってそれ自体には何の特別さもなく、何を語るのか、が重要なのです。勉強や知識は他の場所で身につけるものかな、と思います。それらを身につける時の手段が英語なのか日本語なのか中国語なのか韓国語なのか…英語はそういうレベルの物だと思います。

 なので、私は英語教室を「英語」という言葉を紹介し、それを使って何か自分を表現してみる場所、と位置付けています。この考え方がうまく伝わっているからか、私の教室はずっと素敵な方々によって支えられ続けています。皆さんからのニーズがあるから、私は先生でいられるのです。
 その多くの方が『英語だけじゃなく、先生と関わらせていたい』というお言葉をくださって、私はもっと自分が発信するべきだと自信を持つことが出来ました。

 子どもたちの中にあるものを引き出すこと、言葉を引き出すこと、そのプロとして生きて来た十数年間のことを少し皆さんにシェアしていきたい、そう思ってこのシリーズをゆっくり始めます。

 私自身も三人の子どもたちを育てていますが、私自身は我が子にも教室の子どもたちにも同じ感覚で接しています。その中で子どもたちがくれる答え、子どもたちに導かれることは日々私の中に貯まっていき、財産となりました。

 この時点で一つ言えることは、子どもたちは誰のものでもなく、子どもたち自身の人生を歩むために産まれて来た存在であるということ。それぞれが賜物を持っている存在であること。「子育てしなくちゃ」、と過剰に背負い込んでしまいがちな私達ですが、私達大人がすべきことは、実際「私達の元にやってきた『人類のちょっと後輩』が自分らしく歩める様にサポートすること」だと思うのです。

 それが「子どもと共に暮らすこと」です。  

2018年04月29日

英語教室の選び方



 私は体験で見えた方々や、英語の先生になりたい方々に必ずお伝えすることがあります。
英語教室は様々で、英語教師は様々。それぞれの経験や知識を元に指導するのですが、その経験や知識の広がりがとにかく広いのです。
なので、当然それぞれかなりバラエティーに富んでいて、その中から自分らしいものを選び取る必要があるということです。

 どうぞ、自分のニーズに合う場所を選んでください。人が良いと言ったから、あの人の英語力が伸びているから…も大事かも知れませんが、皆さんが大切に思っていることと、その先生が大切にしていることは一緒ですか。そこを是非見てください。

 私は今の教室を始めてもうすぐ10年目に入ります。その前に塾や教室で国語、英語を教えていたことを考えると、20年以上教育に関わっていることになります。その中で、自分の経験から私にも自分スタイルが産まれました。教室を始めたばかりの頃は、みんなに100%好かれたいと焦ることもありましたが、今は100%であってはいけない、と思う様になりました。いろいろな人がいて、いろいろな考え方があっての社会です。
そこで、私の教室に来られる方々は、出来ればお見えになる段階で私と考え方が近い方々であって欲しい、私のスタイルを分かりやすくしておきたい。その想いからブログやyoutubeで発信を始めました。

 皆さんも、近くに気になるお教室があったら、どうぞ体験に行ってみてください。是非お子さんの声も聴いてみてくださいね。そして、次にその先生が発信しておられる何かしらをチェックしてください。英語教室は、お子さんが長い間関わる場所です。まずはおうちの方々が、お子さんに英語を通じて何を学んで欲しいかを出来るだけ具体的に描いてください。

 最後に、体験に行ったその場で決めない様にしましょう。訪問販売的なものはより、気を付けてください。必ず持ち帰って、お子さんと相談して、御自身もしっかりその習い事に向き合ってから、決めてくださいね。
私は以前少しだけ英語教材の営業に携わったことがありますが、その手法は当然いかにお客さんを落とすかにフォーカスされています。考え直したり、相談したりする時間をいかに与えずに判を押させるか、そこにお子さんやおうちの方々のご都合や希望は皆無です。
 体験に行ってからお断り…は気まずい…等思われる方もおいでですが、私がいつも皆さんにお伝えすることは、「申し訳ない…と思わずに『ハンバーグを食べたいと思っていたのに、間違ってお好み焼き屋さんに行っちゃった』くらいの感覚でお考えください。求めるものがそこになかった、というだけのお話ですので、そこは皆さんの感覚とお子さんの相性などを優先させてくださいね。」
 人に気を遣ったり、その場のノリで…では習い事が持続しない等後々に影響が出てきます。

 習い事選びは子どもファースト。その場のノリや噂などで判断せずに、おうちの方御自身がお子さんにプレゼントしたい力、願い、それに向き合う良いチャンスにしてみてくださいね。

 皆さんに良い出会いがありますように。  

2018年03月18日

親子えいごサークル2017年度修了



 月に一度の癒しと学びの時間、親子えいごサークルも今年度無事修了です。
いつもは数日前にメルマガでおうちの方々にお題をお送りするのですが、今回ばかりは前準備無し。突然『日本語で大丈夫です♪お子さんの良い所を3つ、教えてください』とリクエストしました。
もちろん私のサークルですから、問いつめたりはしません。うまく出せない方も多いかな?と思いながら、なんとなく雑談みたいに振ってみたのです。
ですが、皆さん、ものすごく細かく話してくださいました。もっともっと言いたい…そんなご様子に、私も思わず顔がほころんでしまいました。お子さん方がまた隣でニコニコしてるんですもの。おうちの方の愛をたくさん感じて幸せな時間でした。

 そして始まります、子どもたちの活動タイム。いつもの通り、ご挨拶のThe Hello Song、そしてお天気ソング…と歌って、お名前ソングでビックリ!なんと!今日は全員が大きな声でご自分の名前を言えました。少しずつ少しずつ、焦らずゆっくり毎月皆さんのバケツに英語の歌や言葉を注いで…それが溢れ出してきたのですね。本当に嬉しかったです。でもビックリしているのはおうちの方や私の方で、本人は至って当たり前、という顔をしてサラッと言ってくれました。
今日はお名前だけでなく、"Thank you!!"などの挨拶もサッと飛び出してきてビックリ。親子えいごサークルの醍醐味です。

 本当に今年も温かい時間を、ありがとうございました。このサークルは年少さんまで(3歳児まで)ですが、次年度もたくさんの継続ご希望をいただいて、感謝でいっぱいです。また来年度もゆっくりのんびり、楽しく遊ぼうね!

 最後に皆さんにお伝えしましたが、今お子さんの良いところをたくさん教えてくださるおうちの方々、今後「もっと、こうなってほしい」と希望がどんどん膨らんで、お子さんの気持ちとのギャップが生まれてくることがあります。そうやってすれ違ったり、分かり合ったりしながら一緒に育っていく中で、どうぞ今日教えてくださったお子さんの良いところ、時々思い出してくださいね。

 皆さんをお見送りした帰り、トイレの前を通りかかると中から "Hello~,Hello~,Hello, how are you?♪” と誰かが歌っている声が聴こえました。

鼻の奥がツーンとしました。

可愛いお子さん方の英語との出会い、御一緒出来て本当に幸せです。  

2018年03月12日

『言ってみて良かった』



スピーチの練習中に、『特に伝えたい部分に星印つけておこう』と言うと、一人の生徒が『先生は、星印をどこから始めますか?』と聞いた。

『え?右下』と言うと、『えぇ〜?』と予想外の反応。
聞くと、そこにいる生徒と私、皆書き出す場所が違っていた
『これは面白いよ!すごい発見したね。明日学校でみんなに聞いてごらん。おうちでも聞いてごらん。』
しばらく人の描き方を真似してみた。
『描きにくい。。。』
やっぱり自分が慣れているのが一番描きやすくて形も整っている。

このふとした一言から、私は「自分が当たり前だと思っている事が、それぞれ違う事。そしてどれも星がきちんと描けている、という点で正解であるということ」という、かなり深いことを学ぶ機会を得たと思った。
率直に生徒に感謝すると、照れくさそうに、嬉しそうに
『言ってみて良かった』

不思議や疑問を一緒に考えるの、楽しいね。
そして、みんな違って、みんな良いんだってことが分かって、嬉しかったね。

英語教室だけど、この旅路は道草が実に多いんです。
それが、私の教室なんです。
道草だらけだけど、でもみんな力、付けてるんです。

そして何より…
『言ってみて良かった』
なんて言葉が自然に出る場所、最高じゃありませんか。

子どものクラスでも、大人のクラスでもどこでも、その日に発言してくれた皆さんにはレッスンの最後に『ありがとう』と言います。
『このレッスンを、一緒に作ってくれて、ありがとう。あなたのお陰で、今日のレッスンは学び深いものになりました』と。
私にとって、レッスンはナマモノ。ライブなんです。  

2018年03月09日

ハニラミ中学レッスン改革



今日、教室のある町では一斉に中学校の卒業式が行われています。
義務教育からの卒業というのは、本人たちが思っている以上に大きな船出で、高校生になった子どもたちが一番楽しんでいるのは、「ある程度、自分の判断が通ること」の様に見えます。中学校では、その判断のベースとなる「思考」して「表現」する場が十分あったでしょうか

教室では、小学校クラスから進学した中学生も見ています。これまでに数回入試を経験しましたが…中学生を見ていて、私なりにレッスンを根本から見直すことにしました。実際中学生に英語を教えるのは、比較的楽です。ただ決まったルールと、習う単語を一方的に浴びせても、それが授業として成り立つからです。

もちろん私の教室では、英語を話す事が前提の子どもたちなので、中学生レッスンの中でも習った言葉を使って自分の身の回りの事、気持ちなどをサッと話す時間を散りばめています。私が突然、「じゃ、今習った受動態使って自分のこと話して」と言っても、しっかり話し、しっかり聴いて理解をしてくれる仲間がそこにいるのです。思いきりスピーキング出来る場があること、そこが英語教室から上がった子どもたちの強みだと思います。

そんなレッスンですが…2018年度からは90分のレッスンの内最後の30分を自分時間とします。帰っても良い、英語以外の勉強をしても良い、英語の質問に来ても良い、ただ自分ですることを考えて進める時間にします。どんな時間になるのか…今からワクワク。体調が悪ければ帰って早く休む、宿題を全部ここでして帰りたければ、ここに残る。今日のレッスンの箇所を復習したかったら私に聞きにくる…勉強だけでなく、時間の使い方そのものを「考えて」「自分で決める」時間にしたいと思っています。その決断に、私は絶対何も言わないことを保証します。その本人の判断を尊重します。

今中学生を見ていて思う事は、「常に何かに追われている」ということです。学校の課題が多く、その一つ一つが事細かに決まっているのです。子どもたちが独自の判断をする余地もなく、ただ目の前にあるものをこなしている様に見えます。体調が悪くても、自分の心の異変に気付いても、休むと言い出せない状況があります。

よく「塾に行っても全然成績が上がらなかった」という言葉を聞くのですが、成績を上げるのは「塾」ではなく「自分」なのです。自分がどんな問題で間違いがちなのか、何を優先すべきか。そんな判断をまずは自分でして欲しいと思いました。それが許される場所が必要なのでは、と思ったのです。

もちろん私はプロですので、その子にとって何が必要で何が足りないかは、見ていてすぐに分かります。ですが、ここで私がすることは、本人がそこを見つけられるかどうかを見守る事です。そのための仕組みを繰り出していきながら、少し様子を見てみようと思います。

自分で考え、判断する事が出来る様になった子どもたちは、きっと学校でも塾でもどんどん自分に必要なものを吸収していくことでしょう。
来年度は子どもたちの思考・判断・表現のベースを作る、そんなチャレンジをしてみたいと思っています。
  

2018年03月07日

憧れ




 大好きなアーティストが『飛行機』を成功のシンボルとして歌っていたのが印象的だった。飛行機に乗るのが憧れだった少年時代。今はその飛行機で世界を飛び回っている…そんな歌。
それを聴いて、ふと思い出したことがある。

 私は飛行場に比較的近いところに住んでいたからか、子どもの頃は乗ったこともない飛行機が身近な存在だった。手を振れば乗客の誰かが目を留めてくれそうなくらい、飛行機が近い。飛行機を見たらいつも、手を振っていた。

 ある日、学校の社会の時間に「航空会社に手紙を書こう」という活動があった。私のグループが手紙を送る先は「大韓航空」。幼い頃から空を見上げていて、あの大胆な水色が綺麗だったので、嬉しかったのを覚えている。手紙の内容は、確か「今、社会で航空の勉強をしています。」という感じだったと思う。他に何て書いたんだったっけ…しばらくして、航空会社から返事が届いた。

 その時の喜びは、今でもドキドキするくらいよく覚えている。今みたいに世界の誰とでも簡単にコンタクトが取れる時代ではなく、増してや「雲の上の存在」だった外国の航空会社の人。届いたパンフレットを穴が空く程眺めた。その時に何かグッズみたいなものが入っていたけれど、舞い上がり過ぎてあまり覚えていない。ただただ嬉しかったこと、そしてパンフレットに載っている写真がとても綺麗だったことを覚えている。

 その10年後、憧れの飛行機に乗ることになる。私が初めて一人で海外生活をするために乗り込んだのは、大韓航空。幼い頃に見上げていた憧れのスカイブルーに乗って、私をひっくり返す旅に出た。

 それから更に21年経った今でも、過去の私のドキドキとワクワクは、私に同じくらいの興奮を与えてくれる。そしてその小さな点が繋がって線となり、大きなスクリーンになって私に実にいろいろなものを見せてくれたものだ…と思う。
 
 こうしている今、この一点もその大きなスクリーンを作り出す一つの点だと信じて、私は今を生きている。  

2018年02月27日

自分を引っ張り出す




 教室では春の発表会に向けて、各クラス準備中。2年以上英語を学んでいる6年生は、英語スピーチ制作中です。
実は私、この作業が大好きなんです。元々日本語でも英語でも文章を書くのが好きで、物を書く仕事もしていましたので、作文指導は得意中の得意。まずは日本語と英語の壁を取り払って、自分の言いたいことをただ、オリジナルのシートに書き込みます。

 そこからが面白い。
子どもたちが書くのは、大体「〜になりたい」「〜が好き」という事実のみ。
そこで、その理由を尋ねます。

「え?何となく」

『あのね、「何となく」っていう理由ってありそうで、実は無いのよ。必ず何か理由があるはずだから、ちょっと引っ張り出してみようか』
インタビュー方式で、子どもたちの心の中を探ります。

一つ一つの理由を探る、自分と向き合う旅の始まり。
そして、必ず出て来るんです。会話の中で子どもたちの内から出てくるイメージや簡単な言葉を、一緒にかき集めます。
イメージで出て来るものを一緒に感じながら、それを習った英語に落としていく。その作業がまた楽しい。

「その表現、ここで使えるんだ!」
「こんな言い方したら、まどろっこしくなくてストレートに伝わるね。」


 最初は「え?何となくですよ〜」と言っている子どもたちの顔が見る見る明るくなっていって、自分探しの旅を楽しむ様になります。
その過程がたまらなく楽しいのです。出来上がったスピーチは世界に一つだけ。
その子の心の中がキレイな言葉で整理され、表現された物になります。

 さて、スピーチが出来たら次はどんな風に話したら、人に伝わるだろう。
「伝える」を探す旅。
まだ終わらない旅。産みの苦しみがあるからこそ、産まれた物は美しい。

 後一ヶ月。

教室で一緒に学んできたことでどんなことが出来るかを、一緒に体験します。
その中で私自身も子どもたちに励まされ、勇気づけられ、また気持ち新たに新年度を頑張ることが出来るのです。

本気で自分と向き合う経験をすれば、表現する力がつけば、これから先自分の力でしっかり歩いていけるでしょう。
「なんとなく」と言いながら生きていくよりも、ずっと楽しくて学びの多い人生になると信じています。  

2018年02月24日

失敗を成功の素にするには




 小さい子どもから私よりも年上の皆さんまで、英語を御指導する中で気付くことがあります。それは「失敗したくない」という気持ちです。性格的なものもあるかもしれませんが、十分に克服出来る部分でもあります。実際、極度に失敗を恐れる方々が少しずつ失敗体験を乗り越えて大きく成長するのを常に間近で見ていますので、私は確信しています。
 しかし、その方法は様々。指導者の手腕だと思っています。毎回のレッスンが実践ですので、私は常にその部分だけに神経を集中させています。指導者として、いえ人として、人が自信を失ってしまう様な言葉や言い方で伝えることだけは、私の中では絶対に避けていることです。

 その結果、まず少しずつ私に心を開いて、失敗しても大丈夫だという経験をたくさんしてもらってから、"I can do it!"(出来る!)を体験。そうすれば、その先は自分でどんどん道を拓いていきます。それは子どもたちでも大人の方でも、我が子でも同じこと。

 私が絶対に避けていることとお伝えしたのは、「失敗したくない」方々の多くは、過去の他の人の言葉掛けでそうなってしまっている場合が多いからです。
生きていると、いろいろな感情や関係性から、人から言われたくない言葉をかけられることも多々あります。その言葉が心に突き刺さって長い間抜けないこともあります。
 私が心がけていることは、そのトゲを抜いていく作業。

 そして未知に向かう子どもたちには、「失敗をしなさい」と言います。失敗したら喜ばなくちゃ。先生が今まで身につけて来た力は、ほとんどが失敗体験の中からです。恥ずかしい思いもたくさんして、人から笑われることもあるでしょう。でも私達が見るのは「今」ではありません。常に「これを克服した自分の姿」を見ていきましょう。それは挑戦し続ける限り、必ずやってきます。失敗してそのまま終わらせてしまったら、それは失敗でしかありませんが、それを乗り越えた時に、それは失敗ではなくて輝く宝物になる訳です。

 私の教室の目標の一つは、Make mistakes. (失敗しよう)そして Respect others. (人を尊敬しよう)です。
人の失敗を「今の失敗」ではなく「成功への通過点」と見守ってくれる人が側にいることは、その人の人生に大きく影響すると思います。それが響き合う世の中になると、もっと自分らしく生きていけるでしょうね。

 この小さな教室から、それを少しずつ広めていく、それが私のライフワークです。  

2018年02月16日

Thank you, Maruちゃん!




 英語の先生、特に自分で教室を開いている私達は、気ままで孤独。自己流を貫くことが出来るのが長所で短所。大海原に羅針盤なしで漂いながら理想の地(教育)を求めているみたいなものだから、私にとって人と関わっていくこと、世の中を見つめていくことはとても大事なことなのです。
そんな私の教室の、初めてのスタッフがマルちゃんでした。

 2年前の夏、教室のイベントの為にインターネット上の国際交流掲示板に「英語教室のイベントのお手伝い募集」と書き込みました。小さな小さな教室の漠然とした書き込みに興味を示してくれる人はおらず、私はその投稿のこともすっかり忘れていました。

 そんなある日、突然メールが来ました。「英語教室を手伝いたい」という旨のメール。差出人はブラジルの方。すっかり投稿のことを忘れていた私は一瞬戸惑いましたが、「面接」という名目で待ち合わせをしました。
 丁寧に立ってお辞儀をしたマルちゃんはとても好印象。話し始めるとまるで古くからの友人の様な感覚がありました。とにかく話しやすい。よく笑う。しっかり話を聴いてくれる。正直な話し振りからマルちゃんの人柄がすぐに分かりました。
 是非この人と何か企画したい、そう思わせてくれる出会いでした。

 当時マルちゃんは日本人の奥さんと結婚して、近所に引っ越して来たばかりでした。そんなマルちゃんの夢は、英語の先生になること。英語の先生になるために勉強して資格を取り、日本語の勉強もビックリする程一生懸命していました。が、「英語ネイティヴ(母国語)ではない」ということで、なかなか英語の先生の仕事は見つかりません。私もいろいろ働きかけてみましたが、やはり『ネイティヴではない』というハードルの高さに改めて驚きました。私達と同じで、英語が第一言語ではないけど、努力して英語を話す人になったマルちゃん。その姿勢やコミュニケーション力から子どもたち、私達が学ぶことはとても多いと感じました。マルちゃんは時々教室に立ち寄っては、日本語勉強で分からないところの質問、今後子どもたちの為に出来そうなことの企画の話などをして一緒に盛り上がりました。

 よし、マルちゃん。資格も国籍もダメなら、『経験』があるよ。私のところで、経験積もう!次、どこかの面接で「英語を教えています」って言えたら、きっとプラスになるよ。
…そうして教室のイベントで英語講師としてのマルちゃん、デビュー。ブラジルの話やオーストラリアに留学に行っていた時の話、日本に初めて来た時の話など、子どもたちにクイズを交えながらしてくれました。プロジェクターで流す画像も作って来てくれて、子どもたちは興味津々。

 翌年開講した月に一度の「マルちゃんレッスン」にはたくさんの子どもたち、それに生徒のご家族が参加して、マルちゃんと英語だけの時間を楽しみました。マルちゃんと話していると、不思議ともっと話したくなるんです。たくさん聴いて、たくさん笑ってくれる。一生懸命さと誠実さ、それに明るさで子どもたちを英語で話す世界に引き込んでくれました。



 そんなある日、マルちゃんから「グッドニュースでバッドニュースがあるよ」とメッセージが届きました。
フルタイムの英語講師の仕事が決まった!でもそれは遠い場所だから、もう一緒にお仕事出来ない…
マルちゃんの夢が叶った。本当に実力と経験、それにその人柄で仕事が得られた。素晴しいことじゃないの!と、「おめでとう」のメッセージを送り返しました。

 教室の子どもたちもおうちの方々もとても残念がっていましたが、みんなで笑顔でマルちゃんを送り出します。最後の日、子どもたちからもらったたくさんの感謝の手紙を持って、マルちゃんは教室を去って行きました。
 その後にマルちゃんから届いたメールには、私への感謝の言葉と共に『あなたは偉大なメンター(師匠)だ』と書いてありました。日頃から私のことをメンターと呼んでくれたマルちゃん。くすぐったい気がしていたけれど、私も貴方からたくさん学びや発見をもらったけれど…こんな私をそんな風に思ってくれて、ありがとう。

 私の初めてのお弟子さん。
さ、元気に行ってらっしゃい。
貴方の周りにはこれからもずっと、たくさんの子どもたちの笑顔と笑い声が溢れていることでしょう。